御嶽を応援

御嶽を応援

絶望的な失敗、負けの中にこそ飛躍のチャンスが。御嶽海の相撲に込められた強いメッセージ

御嶽海が初優勝した瞬間に泣けて泣けて

大相撲 名古屋場所2018年7月21日に御嶽海が初優勝。初土俵から3年4ヵ月で手にした初優勝。鶴竜、白鵬、稀勢の里の3横綱全員が休場、新大関栃ノ心までけがで休んだ混迷の場所ではあったけれどもだからといってそのおかげで勝てた、ラッキーで勝てた 棚ぼたで優勝したのだなんて思わなくても良いと思います。

御嶽海

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御嶽海が白鳳を破った取り組み

1年前の2017年7月の名古屋場所、御嶽海 は 白鵬が通算勝ち星最多記録に並ぶ一番で取り組みに勝っているのです。この時の取り組みが思い出されます。

土俵での立ち合い。

白鳳、どっしりと落ち着いていてでも白いからだが紅潮し力が漲っている。

対する御嶽海 白鳳を相手に睨み合いを避け? 目に向ける。やや臆している様に見える。

白鳳が突っ込んでくる 張り手も受けた。受ける体制になった御嶽海。でも上手を取りに来た白鳳に対し、体を入れ替えて右の上手外から一気に寄って土俵際に押し出す。飛び交う紫座布団。御嶽海の勝ち! 強い気を発しながら一礼して下がる御嶽海。

これこそ、御嶽海が強く生まれ変わった瞬間、対戦相手に会わせてとり方を変える事ができるようになった御嶽海の相撲が開花した瞬間だという。この時、私の目には一寸した番狂わせ位に思われたのだけれど若い力士が強く成長していたのですね。

御嶽海の快進撃を阻んだ壁

御嶽海はそれほど強そうな勝てそうな力士には見えません。本名は大道 久司(おおみち ひさし)1992年12月25日生まれ長野県出身、身長180cm、体重167kg 幕ノ内力士の平均を下回っていています。趣味はプリン作りとか。根っから優しいせいでしょうか? 整骨院では小さな子供がなついています。

闘志の面でも、仁王像や金剛力士像の様な凄いオーラは感じられず むしろ穏やかで優しい 可愛いとさえ思えるときもあります。優勝インタビューで初めて知ったのですが、この人は大学を卒業して県庁に就職が内定していたのだそうです。普通の人として生きて行こうとしていたのですね。学生相撲のチャンピオンだったとは言え、子供の頃からプロの世界で生きていく覚悟があった訳ではないようです。

御岳海の相撲の特徴

地道な稽古で作り上げた足腰から繰り出す鋭い出足、前に出るスピード、 強烈な突き押し。熱心な練習の結果、身に着けた取り口で 十両のトップ迄はそれで快進撃できました。

でも幕内力士達と取り組むようになってからは得意な取り口が通用しません。幕内力士と総当たりとなり番付上位と戦う場面ではぶつかり合た瞬間に負けている。全く歯が立たない、それまでの突き押し相撲では太刀打ちできなくなった御嶽海。

横綱・白鳳の圧倒的強さ

象徴的なのが2018年7月24日(火) 22:00~ NHK総合クローズアップ現代 放送された「御嶽海・密着3年半!秘蔵映像…意外な素顔」で放送された立ちはだかった大きな壁。横綱・白鳳が出稽古で 御嶽海の力量を確かめに来た練習の様子。

稽古とは言え、白鳳強い! 力強さと体の柔軟性を兼ね備えた王者の圧倒的強さ。

対する御嶽海、弱い。全然勝てる気がしない。散々投げられ両脇を抱きかかえられ退場。

幕内力士達と取り組むようになってからは大きな壁 にぶつかって 中盤~終盤からは連敗してしまう。

「お前、このままで終わるつもりか!」と怒鳴られていました。

御嶽海

でもそれからがエライ!

自分の取り口を一生懸命スマホ動画で確認する。負けながらもただ負けているのではなく自分なりにどうすれば良いかをかを感じ取る。

幕内にはいろんなタイプの力士がいます。

「こういう力士にこの体制を許したら絶対にこの力士には勝てない。」

「自分がこういう体制になったら力が出ない。」 

いろんな事を感じながら負けている。そしてより低くより早く得意の突き押し相撲を極めるだけでなく対戦相手に会わせてとり方を変えてみる。正面攻めだけでなく横からも。新たな相撲の取り口を 攻め方を イメトレする。





(※2018年7月24日(火) 22:00~ NHK総合クローズアップ現代 放送の「御嶽海・密着3年半!秘蔵映像…意外な素顔」より)




<私の感想です>

これは相撲ファンに限らず見る人に元気を与えてくれる感動のシーンではなでしょうか。人は誰もが大きな壁にぶつかっったり 自信を砕かれ凹まされたら 諦めてしまいますよね、辞めてしまいますよね。

でも成功するチャンス、勝利するチャンスって 失敗とか負けの中にこそ存在するのだよね。辛い体験、悔しい思いとどう向き合うかで人生が変わってくる。そう思えるじゃありませんか。

御嶽海、本番で強くなる

それから一年

御嶽海は相変わらず稽古で弱いけれど本番で強いと言われるようになる。より低く、より早く、正面攻めだけでなく横からも対戦相手に会わせてとり方を変える 新たな相撲に進化。精神的に強くなった。だからと言って今後も勝ち続けられるほど甘い世界ではないと思いますけれどこれからもっともっと強く成長できると期待できます。

2018年7月21日 大相撲 名古屋場所、初日から11連勝で初優勝

御嶽海 

大学を卒業してからですから遅めのスタート。十両でトップにつくまでは快進撃でしたが幕内力士達と取り組むようになってからは 中盤~終盤で連敗。大きな壁にぶつかって これで終わるかと思われた段階で自分と向き合い、自分の取り口負け相撲を良く研究して勝ち取った優勝。

優勝インタビューの御嶽海は感無量 手で涙をぬぐい泣く姿がとても清々しいと思えました。

大相撲は他の競技の様に体重別にクラスを分ける重量制を取っていません。日本の国技、神技でありながら外国出身の力士も参加します。体と体がぶつかり合う格闘技においては大きくて力の強い者が有利に違いありません。

それでも体格のハンディをものともせず、悔しさや自分の弱点と向き合いながら強く成長する姿には心から応援したくなりますし、見ているこちらが元気づけられている、勇気をもらっているとも感じられます。