声を上げよう!

声を上げよう!

好きな事、得意な事、生き甲斐を感じる事で食べていきたければ声を上げよう!

声を上げよう!

日本では無名の個人が活躍しづらい理由

日本人って、素晴らしい価値を創造したり画期的な作品を生みだしたりしますが、日本生まれの価値が分からない日本人が多いですよね。

  • ブランド品以外の価値は認めないとか
  • 権威あるコンテスト、選考会、展示会で受賞された作品しか認めないとか
  • 小さな個人のお店より、大手フランチャイズ店の方がお客が良く入るとか

 

大手メーカーに勤める知り合いから聞いた話です。何かこれまでにはない新商品を発売する場合、日本ではほとんど売り上げが期待できなのだそうな。海外で高く評価されて大評判となって、しばらくたってからやっと日本でも売れるようになるのだとか。

それでも時代の変化の影響でしょうか・・・

消費者側では変化が

最近はSNSの普及の影響があって無名の個人のお店でも良いお店、良い商品であれば教え合って人気が出て売れる様にはなってきました。

提供側、特に無名の個人は旧態依然のまま?

日本では大手ですと広告を売ったり海外展開して人気を得たりできるのですけれど、無名の一個人ですと直接消費者にアピールできないまま

  • 大手メーカーの下請けになるか
  • 有名フランチャイズの傘下に入って多額のロイアリティを支払うか
  • 個人で頑張るも資金が尽きて終わってしまうか

無名の一個人でも 声を上げましょう。好きな事、得意な事、やりがいを感じる事を仕事にして一流のプロとしてフリーランスで食べて行けるようになるために是非読んで頂きたいエピソードです。
声を上げよう!

あるデパートの催事売り場にてのエピソード

貧乏サラリーマンが名もなき無名の陶芸作家の作品を選んだ経緯

社会人になったばかりの若かった頃、夫婦でふと立ち寄ったデパートの展示売り場。自分と同じ年頃の若い陶芸作家が夫妻で作品を並べて販売していました。

声を上げよう!

(※写真はイメージ。本エピソードとは無関係です。)

皿やら椀やら花瓶やらモダンな陶芸アート風作品の数々。薄給の自分達にとって生活に必要でないものなど買う余裕がなく、冷やかしのつもりで見物していました。

声を上げよう!

(※写真はイメージ。本エピソードとは無関係です。)

家内がモダンアート風の花瓶を気に入りました。見た事がない風変りな作品です。プライスは2万円、とても買えません。自分には陶芸作品の価値なんて分からなかったし、作品の良し悪しを見分ける審美眼がありませんでした。

声を上げよう!

(※写真はイメージ。本エピソードとは無関係です。)

 

純粋で誠実な自己アピール

私達夫婦が花瓶を眺めていると若い陶芸作家が近づいてきて自己アピールします。

  • 陶芸を学ぶ学校を卒業し、名のある作家の陶芸窯で修行した後に独立したらしい。
  • 未だ無名の作家だけれどオンリーワンのインテリアアート作風を目指しているそうな。
  • 山奥の廃校を借りて作陶に励み、作品をワゴン車一杯に詰め込んで夫婦で全国のデパートを渡り旅しているとか。

作家「私は古典的な美の概念には捕らわれず、一般庶民の暮らしを豊かにするインテリアアートを目指しています。」

作家「よくあるタイプの陶芸品をきれいに作っていればそこそこ食べては行けます。でも私は新しい作風の創造に全精力を傾けます。理由は人類がエベレスト山登頂に挑むのと同じです。」

言っている事は凄い!。でも虚勢を張っているとか偉そうにしている感じはなく。純粋で誠実さが感じられ好感が持てましたし、新しい事に挑んでいる生き方が新鮮で魅力的に思えました。

虚勢や誇張の無い分かり易い商品説明

花瓶は見た事もない現代アート風です。私達には良し悪しを見分ける審美眼なんてありません。薄給サラリーマンで狭いアパート暮らしの私達にとっては不相応に思えました。作家はそんな私達の事情を察したのでしょうか、作品の価値についてこんな説明をしてきました。

作家「この花瓶は10回以上作り直して、ようやく納得出来た逸品です。」

作家は試作して失敗した出来損ないの花瓶10点程の写真を私に見せてくる。この作品の製作にはかなりお金と時間と労力がかかったらしい。

声を上げよう!

作家「これと同じものは二度と同じものは作れないかも。手放したくないのですが、制作費や旅費、デパートへの出店料を稼がなければならなので。」

作家「私の作品を買ってくれたファンからは”持っているだけで心が満たされる”と言ってもらえています。」
そう言われるとグッと来た。何だかこの花瓶が良いものに見えてくる。

相手の事情を察した説明の工夫

デパートの催事場とはどちらかと言うとお金持ちを相手にした売り場。そんな所に冷やかしで紛れ込んだお金がない私達夫婦。しかし若き作家はそんな私達を見下す事もなく、大切なお客様として誠意ある説明を続けます。

作家「厳選された良い土で作陶し、1250℃の高温で焼いています。割らなければ色あせる事無くいつまでも価値が失われません。」

作家「花瓶の底に私のサインが彫ってあります。将来私が人気作家になれば作品の価値は上がります。」

なる程、そういわれるとお金の浪費ではなく貯金や投資みたいなものなのか。

お客様への心くばりや思いやり

作家「私が有名になればきっと偽物が出回るでしょう。この直筆サインがある作品の価値は守られます。」

購入した後も失望させない心配りが伺えます。

ファン化

それでも2万円は大金、私達は一旦はデパートの催事場を離れます。帰り道、あの花瓶が他のお客さんに売れてしまう気がして惜しくなってきました。家内と散々相談して分割クレジットで買うと決めてUターン。閉店間際に2万円の花瓶を買いました。本当に2万円の価値があるのか最後まで納得できませんでしたが作家の純粋さ、虚勢や誇張の無い誠実さ。そして冷やかしできた私達夫婦を見下すことなく親切丁寧な説明をしてくれた事が

「あの作家を応援したい。」

そんな気持ちを湧き起こさせて2万円の花瓶の購入に踏み切りました。

若き陶芸作家に学べたこと

作り手にこそ大いに語って欲しい

私が”他のお客さんに売れてしまう気がして惜しくなった” とか”あの作家を応援したい。”という気持ちになれたのは作品だけでは無理です。陶芸作家の以下の素養が私に作品が素晴らしいものと思わせてくれました。

1.マーケティング力

(1).自分が目指したい現代アート風作品を
(2).どうすれば一般庶民のお客様に買ってもらえるか、使ってもらえるかを知り
 (1)と(2)を満足する方法を考える事。

2.説明力
  • 自分はどんな気持ちで現代アート風陶芸に取り組んでいるのかという誠意、意気込み
  • 自分の作品にはどんな価値があるのか、所有するとどんな良い事があるのか

を簡潔明瞭に分かり易く伝える事

3.ファン化&ブランド化
  • 目の前のお客様の気持ちになれる事。
  • 買ってくれようがくれまいが誠意を尽くしてリスペクト。
  • 何気ない会話、お客様の態度から 自分の作陶の課題を見つける事

物造りに長けた人、熱心な人は黙して語らない傾向があります。もしかしたら売り込みや宣伝、アピールなんて卑しい行為という思い込みがあるのかも知れません。

でも買う側からすれば

作り手の作品を創造した背景や意図、どういう気持ちで自分の作品を見て欲しいのかを語って欲しいと思います。

説明を受けた側では「あっ、そういう目でこの作品を見れば良いのか。」「そう言われてこの作品を見ていると何だか良いものに思えてきた。」となる事があります。作品が本物であればですけれど。世の中の一般の人ってよく知られた作品以外の価値なんて分からないのだから。

趣味ではなくプロとして取り組むならお仕事にする必要があります。
  • 好きな事、得意な事、やりがいを感じる事を自分でビジネスにする為に
  • 強くなりたい、成長したい、自立したい
  • 今やらなければならない目の前の事を精一杯やり遂げたい
  • 自分が納得できる価値を創り上げたい
  • 誰かの役に立てるようになりたい、人から感謝される人になりたい

と思うなら是非、一流のプロを目指して下さい。

  • イヤイヤ!、名品は作れても言葉で語るなんて苦手
  • どこで語れば良い?。雑誌やマスコミに取り上げられない限り、自分の主張を伝える場なんて無い
  • 宣伝とか売り込みなんて自分がすべきことじゃない
  • 黙っていても価値が分かる人だけに分かってもらえば良い

と思うなら・・・
>>一流のプロになる素養はこうやって養えます。